【機能・料金比較】Google Workspace Business Starter を徹底解説!

Google Workspace Business には3つのプランがあります。Business Starter はその中で一番料金が安いので、何ができるか気になって調べる人は多いです。

しかしBusiness Starter に特化して書かれた記事は少ないため、「調べたけど結局何ができるか分からない」ということがあります。

僕はGoogle Workspace の導入支援をしているので、Business Starter で何ができるかをお客様によく案内します。

この記事ではその経験を基に、Business Starter でできることやどんな企業にオススメかを紹介します。

この記事を読めば Business Starter が自社に適しているかが分かります。

Google WorkspaceのBusiness Starter について知りたい人は、ぜひ最後まで読んでください。

Business Starter は Google Workspace Buisiness で一番安いプラン

Business Starter は¥680/IDと、Google Workspace Buisiness で一番安いプランです。

料金が安いからといって使えるアプリが制限される訳ではなく、Gmail や Google ドライブ、Google カレンダー など、Google アプリは一通り利用できます。

また導入に必要な物は独自ドメインとDNSサーバーだけなので、手軽さと安さを両立したプランといえます。

Google Workspace Buisiness の3つのプランの比較表は以下の通りです。

機能Business
Starter
Business
Standard
Business
Plus
月額料金¥680/人¥1,360/人¥2,040/人
ストレージ容量30GB/人2TB/人
組織で共有可能
5TB/人
組織で共有可能
Gmail
ドライブ
共有ドライブ利用不可
Meet
録画不可
カレンダー
Chat
スプレッドシート
ドキュメント
スライド
Cloud Search×
Vault××
ログ監視
ドライブのログ監視不可
エンドポイント管理
詳細な管理は不可

詳細な管理は不可
Google Workspace Businessのプラン比較表

各プランの違いは以下の記事で紹介しています。

Business Starter のメリット

料金が安い

料金は680/IDと、Business プランでは一番安いです。

料金は従業員が多ければ多いほど負担が増えるので、料金の安さは Google Workspace を利用する上で大きなメリットになります。

管理コンソールが使える

管理コンソールが使えるので、組織のアカウント管理やアプリの権限設定を一括で行えます。

アカウントの不正利用時にアカウントを停止したり、利用端末にパスワードを必須にしたりセキュリティ機能も使えます。

管理コンソールについては下記の記事で詳しく解説しています。

管理コンソール画面の画像
管理コンソールの画面。ユーザーの追加や各種アプリの設定ができます。

Googleアプリは一通り使える

料金は一番安いですが、Google アプリは上位プランと同じように一通り使えます。

ただし、Google Meet で録画ができなかったり、Google ドキュメント で承認機能が使えなかったり、アプリ内で使えない機能はあります。

Business Starter のデメリット

容量が30GB/人と少ない

容量は30GB/人と少なく、上位プランと違い組織内でデータ容量を共用できません。

この容量は Google ドライブ だけではなく全ての Google アプリの合計容量なので、仕事で使うには心許ない数字です。

また容量を増やすには上位プランに上げるしかありません。

2023年5月のアップデートで、Business Starter の容量も組織で共用できるようになりました。例えば組織で10ライセンス契約している場合、30GB×10ライセンスの300GBを組織で共用できます。

共有ドライブが使えない

データを個人ではなく組織で管理できる共有ドライブが使えません。

共有ドライブが使えないとデータの管理が個人任せになり、組織内のデータ管理が複雑になってしまいます。

共有ドライブについて詳しく知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。

ともや
ともや

お客様と話していると勘違いされやすいですが、Google ドライブ の機能である共有ドライブが使えないだけで、データの共有はできます。

Google ドライブ のログ検索ができない

管理コンソールの監査画面で、Google ドライブ のログ検索ができません。

このログ検索では誰がいつどこでどんなファイルでどんな操作をしたか確認できるので、組織のデータを適切に管理するには必須の機能です。

ただし Google チャット や Google カレンダー など、他の Google アプリのログは検索可能です。

ともや
ともや

共有ドライブが使えないことや Google ドライブ のログ検索ができないことから、Business Starter は Google ドライブ をメインで使うのには向いてないと言えます。

管理コンソールのドライブログ検索画面の画像
管理コンソールのドライブログ検索画面。誰がいつどんな操作をしたかを確認できます。

Google Workspaceの機能追加の対象外になることが多い

料金が抑えられたプランだからか、Google Workspace の機能追加の対象外になることが多いです。

最近では Google スプレッドシート のタイムラインビューや Google カレンダー の時間の分析情報、Google ドキュメント の承認機能など、便利な機能が対象外になっています。

Google Workspace は機能の追加や更新が多く、それがメリットでもあるのですが、対象外になりやすい Business Starter はその恩恵を受けることができません。

Business Starter をオススメする企業

Business Starter は上位プランと比べてデメリットが多いですが、それでもオススメできるのは次のような企業です。

上位プランを導入する前提の企業

Google Workspace の使用感を試して、その後上位プランに上げる前提の企業です。

無料お試しが14日なので、その延長として Business Starter を契約するイメージです。

最初から上位プランを契約するよりも、導入コストを抑えることができます。

ともや
ともや

ただし Google Workspace の運用方法が決まっているのであれば、プラン変更やアプリの権限再設定の手間があるので最初から上位プランを契約したほうがいいです。あくまで Google Workspace の運用方法やアプリの使い方が分からない場合のお試しだと思ってください。

少人数でコストをかけずに Google Workspace を利用したい企業

従業員が少人数で、ITツールにコストをかけたくない企業です。

Business Starter でも Google アプリは一通り使えますし、少人数であればデータ容量が少なくても問題ないことが多いです。

ともや
ともや

実際に僕が Business Starter の導入をサポートしたお客様は、全て従業員が10名以下です。

コミュニケーションツールをメインで利用したい企業

Google ドライブ ではなく、Gmail や Google チャット、Google カレンダー をメインで利用する企業です。

これらの利用であれば Business Starter のデメリットの容量が少ない点や共有ドライブが使えない点、Google ドライブ のログ検索ができない点が気になりません。

ともや
ともや

データはサーバーで管理しているけど、予定管理はホワイトボードでしていたり、連絡は個人LINEでしていたりする企業は多いです。その場合はコミュニケーションツールとして Business Starter を導入してみてください。

自社に適していると感じる場合は Business Starter を導入しよう

以上で Google Workspace Business Starter で何ができるかと、Business Starter をオススメする企業の紹介を終わります。

Business Starter は使えない機能や容量が少ないなどデメリットも多く、上位プランより優先されるプランではありません。

しかし企業によっては、料金も安く Google アプリも一通り使える Business Starter が最適なプランになる場合もあります。

自社に適していると感じた場合は、ぜひ Business Starter を導入してください。