- Google Workspace と無料版 Google アカウントの違いが分からない
- 無料で使えるんだから Google Workspace は必要ない
- 今無料版 Google アカウントを仕事で使ってるけどやめた方がいいの?
Google アカウントには無料で登録できるものがあるため、有料の Google Workspace との違いや必要性が気になる人はたくさんいます。
僕は仕事で Google Workspace の導入支援をしていますが、無料版 Google アカウントの違いを聞かれることは非常に多いです。
そんな僕の経験から、この記事では Google Workspace と無料版 Google アカウントの違いを分かりやすく解説します。
この記事を読めばその違いが管理コンソールを使えるかどうかの1つだけだと分かります。
Google Workspace と無料版 Google アカウントの違いを知りたい人はぜひ最後まで読んでください。
※この記事では Google Workspace の有料プランと無料版 Google アカウントの比較を行います。Google Workspace の無料プランである Google Workspace Essentials Starter に関しては別記事を参考にしてください。
Google Workspace とは Google のグループウェア
Google Workspace とは Google のグループウェアで、Gmail や Google ドライブ、Google カレンダー などの組織で利用するのに適したアプリを1つにまとめたものです。
無料版 Google アカウントで利用できるアプリは全て利用でき、Google ドライブ の共有ドライブや Google スプレッドシート のタイムラインビューなど、アプリによってはGoogle Workspace でしか利用できない機能があります。
また料金プランは複数あり、利用するには独自ドメインと編集できるDNSサーバーが必要になります。
Google Workspace と無料版 Google アカウントの違いは管理コンソールを使えるかどうか
そんな Google Workspace と無料版 Google アカウントの違いは、管理コンソールが使えるかどうかだけです。
アプリごとの細かい機能の違いはありますが、大きな違いはこれ1つだけです。
管理コンソールとは組織内のアカウントやアプリの設定を一括管理できるアプリ
管理コンソールとは組織内のアカウントやアプリの設定を一括管理できる、Google Workspace でしか利用できないアプリです。主に以下のことができます。
- アカウントの作成や削除
- 組織やグループの作成
- スマホやパソコンなどの端末管理
- Gmail のブラックリストやドライブの権限などの各アプリの設定
- パスワード要件の設定
- アカウントやアプリの操作ログの確認
- Google Workspace に関する質問ができる Google Workspace サポートの利用
これらを管理コンソールで一括管理・設定できます。特に各アプリごとの設定は、管理コンソールがなければどのような設定をするか伝えてひとりひとりに設定を頼まなければなりません。また頼んだとしても、本当に伝えた通りに設定をしてくれたか確認することもできません。
このように、管理コンソールがなければアプリの設定すら組織で統一することは難しいです。
組織での Google Workspace の運用を助けてくれる管理コンソールを使えるかどうかが、Google Workspace と無料版 Google アカウントのたった1つの違いです。
管理コンソールに関しては以下の記事でより詳しく解説しています。
退職者が出たときにはそのアカウントを停止することで、退職者による情報の持ち出しを防げます。
Google Workspace と無料版 Google アカウントの違いに関するよくある勘違い
Google Workspace と無料版 Google アカウントの違いで、下記のような勘違いをされている場合があります。
無料版 Google アカウントでは独自ドメインが使えない?
無料版 Google アカウントは独自ドメインを使えます。以下の画面から「代わりに現在のメールアドレスを使用」を押すことで、今自分が使っている独自ドメインのメールアドレスで Google アカウントを作れます。
この場合 Gmail は使えませんが、それ以外のアプリは問題なく使えます。また独自ドメインで Gmail を使いたい場合は、まず@gmail.comのメールアドレスを作成して、後から独自ドメインのアドレスを追加すれば Gmail で独自ドメインのメールアドレスを使うことも可能です。
このように無料版 Google アカウントは独自ドメインが不要なだけで、独自ドメインが使えない訳ではありません。
無料版 Google アカウントは Google ドライブ の容量が少ない?
無料版 Googleアカウントは15GBしか使えませんが、Google Oneで有料プランを契約することで容量を増やすことが可能です。
最大容量も1,380円/月で2TBと十分な量を利用できます。確かに最初に使える容量は少ないですが、Google Workspace の1番安いプランも1人30GBしか使えません。
容量も増やせるので、無料版 Google アカウントの Google ドライブ 容量が少ないという訳ではありません。
無料版 Google アカウントはセキュリティレベルが低い?
セキュリティレベルが低いのではなく、無料版 Google アカウントだと管理コンソールを使えないので組織内のセキュリティレベルを統一できません。
例えばアカウントの2段階認証を設定して欲しくても、無料版 Google アカウントではその設定をひとりひとりに任せるしかありません。
また Google ドライブの外部共有を禁止したくても、管理コンソールが使えないので止めることができません。
このようにセキュリティに関する設定が個人任せになってしまいますが、無料版 Google アカウントのセキュリティレベルが低い訳ではありません
結局 Google Workspace と無料版 Google アカウントの違いは管理コンソールを使えるかどうかだけです。
無料版 Google アカウントは組織での利用に向いてない
大きな違いは管理コンソールが使えるかどうかだけですが、それでも無料版 Google アカウントは組織での利用に向いてません。
アカウントの管理ができない
組織内のアカウントの数の把握やアカウントの作成、退職者が出たときのアカウントの削除ができません。アカウントが管理できないことは、情報の漏洩や会社データの不正利用に繋がる危険性があります。
適切なパスワード管理ができない
ログイン時やログインに使用する端末のパスワードレベルを設定できません。場合によってはパスワードの設定もしていない端末からログインされる可能性もあります。
各アプリの設定を把握できない
Google ドライブ の外部共有や Gmail のブラックリスト設定、社外との Google Chat など、組織内のアカウントがアプリに対してどのような設定をしているか把握できません。
Google ドライブ にある会社のデータを社外と共有していいかを設定できないのは、致命的な欠点になります。
組織アカウントにログインしている端末を把握できない
どんな端末からアカウントにログインしているか確認することができません。会社が想定している以上の台数でアカウントにログインされる可能性もあります。
アカウントのログを確認できない
誰がどのアプリでどんな操作をしたかのログを確認できません。Google ドライブ からデータがなくなった場合や、メール配信に問題が起きたときに原因を突き止めることができません。
このように、組織で無料版 Google アカウントを利用するのはセキュリティの観点から避けた方が無難です。組織で Google アプリを使うのであれば、Google Workspace の利用をオススメします。
組織では無料版 Google アカウントではなく Google Workspace を利用しよう
以上で Google Workspace と無料版 Google アカウントの違いの解説を終わります。無料版 Google アカウントは費用をかけずに Gmail やドライブが使える便利なサービスですが、アカウントやアプリの設定を管理できる管理コンソールを使えません。
反対に管理コンソールを使える Google Workspace は、組織で Google アプリを利用するのに最適なサービスです。
組織では無料版 Google アカウントではなく Google Workspace を利用しましょう!