プロジェクトの進捗管理や工事現場の工程管理など、仕事で工程管理表を利用する場面はたくさんあります。
しかし工程管理表の作成にはExcelや工程管理アプリを利用することが多く、Google スプレッドシート のタイムラインビューを利用している人は少ないです。
僕は仕事で Google Workspace の導入支援をしており、工程管理をExcelや工程管理アプリでしているお客様にはタイムラインビューを必ず紹介しています。
この記事ではタイムラインビューの特徴と使い方を解説します。
この記事を読めば Google スプレッドシート で工程管理表を作るメリットが分かります。
タイムラインビューについて知りたい人はぜひ最後まで読んでください。
※タイムラインビューは無料版 Google アカウントでは利用できません。Google Workspace の契約が必要になります。BusinessプランであればBusiness Standard とBusiness Plus で利用可能です。
タイムラインビューとは Google スプレッドシート で工程管理表を作る機能
タイムラインビューとは2022年11月に追加された新しい機能で、Google スプレッドシート で工程管理表を作れる機能です。
タイトルと開始日、終了日が入力されたGoogleスプレッドシートのデータがあれば工程管理表を簡単に作成できます。
またタイムラインビューは Google スプレッドシート の機能なので、共有や編集権限の設定も簡単です。
タイムラインビューが追加されるまでは工程管理表を作るためにテンプレートを使ったり、条件付き書式を使ったりするしかなく、手間と時間がかかっていました。
タイムラインビューのメリット
ソフトやアプリをインストールする必要がない
Google スプレッドシート で作るので、ソフトやアプリを端末にインストールする必要はありません。
タイムラインビューを使えるエディションの Google アカウントがあれば、端末を選ばずに作成できます。
公式ページ:タイムラインビューを使えるエディション一覧
共有が簡単
タイムラインビューは Google スプレッドシート で作成するので、共有も Google スプレッドシート と同じように簡単にできます。
編集権限や閲覧権限の設定も同様です。
作成が簡単
タイムラインビューを作成するのに複雑な手順はありません
「タイムライン」を押して範囲を指定するだけで、その範囲のデータに連動したタイムラインビューが作成されます。
データと連動する
指定された範囲のデータを編集すると、それに応じてタイムラインビューも自動で編集されます。
タイムラインビューの作り方
タイムラインビューを作る手順は3ステップです。ここでは現場工事の工程管理表を想定してタイムラインビューを作成していきます。
1.工程管理表を作成したい元データを用意する
タイムラインビューを作成したい元データを用意します。
そのデータには各工程のタイトルと開始日、終了日を含める必要があります。
画像のように、元データには関連フォルダ列の作成をオススメします。タイムラインビューを表示したときに、詳細から関連フォルダのリンクをクリックできるようになります。
2.挿入からタイムラインビューを選択し、範囲を指定する
Google スプレッドシート の挿入からタイムラインビューを選択します。
その後、タイムラインビューを作成したいデータの範囲を指定してOKを押します。
3.カードに表示する内容を編集する
タイムラインビューが作成されるので、設定から内容を編集します。
編集できる項目は以下の6種類です
開始日
開始日にするデータの列を変更できます。
終了日または期間
終了日にするデータの列を変更できます。
元データに工期日数が入力されている場合、その列を指定することで開始日に工期日数を足した日付を終了日にできます。
カードのタイトル
カード上に表示するデータ列を選択します。カード上に1番大きく表示できる項目です。
今回は現場名を選択します。
カードの色
カードに色を反映させるデータの列を指定します。
この色は元データの色が反映されるので、変更したい場合は元データを編集する必要があります。
例えば元データを担当者ごとに色分けすることで、タイムラインビューも担当者ごとに色分けされます。
カードの詳細
カード上に表示するデータの列を選択します。
カードのタイトルが選択されている場合は、その隣に表示されます。
今回は担当者を選択します。
カードのグループ
カードをグループ分けするデータの列を選択します。
例えば同じ現場名が複数ある場合、現場名の列を選択することでタイムラインビューを現場名でまとめることができます。
今回は現場名を指定したことで、愛知県岡崎市の予定がグループ化されました。
これでタイムラインビューの作成は終わりです。
カードをクリックすると詳細を表示できるので、そこから備考や関連フォルダを開くこともできます。
タイムラインビューのデメリット
作成や共有が手軽にできるタイムラインビューですが、デメリットもあります。
終了日がその日の0時になる
タイムラインビューで終了日を選択すると、その日が始まる0時が終了時間になります。
例えば終了日を3/31で指定すると、3/30の23時59分59秒までしかタイムラインビューが作成されません。
終了日を正確に表示させたい場合は、終了日+1日を指定する必要があります。
タイムラインビュー画面で編集できない
タイムラインビューの画面でタイトルや期間を編集できません。
タイムラインビューの内容を編集するには、元データを開いて編集する必要があります。
スマホで表示できない
タイムラインビューはスマホでは表示できません。スマホで操作できるのは元データの編集のみです。
僕が建築業のお客様にタイムラインビューを紹介した際に、「スマホから見れないなら使えない」と言われたことがあります。Google Workspace はアップデートが多いので、この点が改善されるのを期待しています。
タイムラインビューで工程管理を楽にしよう
以上でタイムラインビューの紹介を終わります。
工程管理表をExcelや他のアプリで行っていた人にとっては、タイムラインビューの作成や共有の手軽さに驚くはずです。
ぜひタイムラインビューを活用して工程管理表の作成を効率化してください。